テクノロジー, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=795064 / CC BY SA 3.0
#科学技術
#テクノロジー
#技術
#工学
#応用科学
テクノロジー
テクノロジー()とは基本的に「特定の分野における知識の実用化」とされたり、「科学的知識を個別領域における実際的目的のために工学的に応用する方法論」とされる、用語・概念である。
そこから派生して「テクノロジー」は、科学的知識をもちいて開発された機械類や道具類を指すこともある。
また、「エンジニアリングや応用科学を扱う、知識の一部門」ともされる。
組織的手法、技術といった、より広いテーマを指すこともある。→#定義と用法
「technology テクノロジー」という表現は17世紀初期に登場した表現であり、語源はギリシア語の “technología” (‘) であり、’ téchnē テクネー(=「わざ」「技巧」)という語と ‘ -logia(=「~論」「~学」)という意味の接尾辞を組み合わせた語である。
人類のテクノロジーは、まずは自然界にあるものを素朴な道具にすることから始まった。先史時代、人類は自然に発生した野の火災や森林火災などで火と遭遇したであろうが、その火を扱う方法を発見した。火の周囲は夜でも明るいという経験的知識を用いて、火を明かり(照明)として用いて 月の出ていない真っ暗闇の夜にも、周囲のものを見ることができるようになった。また火は熱いということを利用し、採集などによって得た食材を加熱し、美味しく食べる人が現れたであろう。(近・現代人なら知っているわけだが加熱によって殺菌もできているので、結果として)安全に栄養をとれるようになったであろう(食の安全の確保)。ガラス質を豊富に含む石と石がたまたまぶつかり割れたら鋭い断面ができ、その断面があたったものがたまたま切れたという経験をすればそれが知識となり、今度はその経験知を用いて、意図的に石と石をぶつけて割ることで石器をつくりナイフとして使うようになったであろう。その石器のナイフで、意図的に、とらえたり仕留めた動物の肉を切り分けるのに使うようにもなる。また木の枝の先にその石器のナイフを(植物の蔓などを用いて)しばりつける、という妙案を思い付く人が現れ、その人がそれを用いて動物を少し離れた位置から傷つけたり仕留めるための道具(=その後に人類が「槍」と呼ぶことになる道具)として使えば、それを見た人がそれを模倣し広まっていったであろう。槍は動物を狩るためだけでなく、他の人を傷つけるために悪用されたかも知れない。石器は仕留めた動物の皮を肉からきれいに分離する(「皮を剥ぐ」)ためにも使え、やがて、動物の皮はきれいにはげば(そして川などでよく洗浄すれば)身にまとい身体を温かく保つための道具(=後に「衣服」と呼ばれる類のもの)として使えることに気付く人も現れたであろう。植物関連では、自然界に生えている植物の茎などを縦と横に組み合わせることで、まずは素朴な「カゴ」の原型のようなものを作れることに気付き(「織り」の始まり)、さらに植物の茎などを意図的に細かく縦に割いたり、あるいは植物が腐敗してその繊維質が残っているものをひろいあげると、紐や糸となり、それらを縦横に組み合わせると、(茎をそのまま縦横に組み合わせたカゴ状のものよりも)しなやかなもの(のちに人類が「織物」や「布」と呼ぶことになるもの)を作れることに気付く、といった具合である。→#歴史
テクノロジーは人間や人間の社会に様々な形で影響を与える。良い影響も、悪い影響も与える。良いとされる影響としては、たとえばテクノロジーは一方で経済発展に貢献するが、他方 経済格差や不平等を生みだす。テクノロジーによって、自由な時間が増える人々がいる一方で、むしろ逆に奴隷のように支配され時間をうばわれる人々も出てくる。テクノロジーは、一方で天然資源を人間のためになるように利用する方法を提供する場合もあるが、他方で限られた天然資源を消費(浪費)し、地球とその環境に損害を与え(→環境問題)、公害も引き起こす。印刷機、電話、インターネットなどのテクノロジーは人と人のコミュニケーションに役立っているので一方で良い影響も及ぼしているが、他方それらは悪用もされ、低俗なものをまき散らしたり、人を言語で攻撃する結果を生んだり、詐欺などの犯罪にも用いられ、人々を苦しめる結果も生んでいる。石、石器のナイフ、木の太い枝、棍棒などといった比較的素朴な道具の段階でも、すでに人を幸福にするためにも使われることもあれば、逆に人を傷つけて苦しめるためにも使われた。狩猟採集社会では、道具の制作に関して高度な分業はなかったので、各人はどの制作にも関わるかわり…