妊娠初期の大麻使用でも、赤ちゃんの出生体重が低くなる可能性
- Ed Cara – Gizmodo US
- [原文]
- ( 岩田リョウコ )
アメリカでは娯楽用で販売されているので…。
アメリカでは、つわりや妊娠中の不安などでマリファナを使用する人もいるのですが、マリファナが胎児に与える影響は特に報告されていませんでした。
しかし、最新の研究で、妊娠中のマリファナは必ずしも害がないとは言えないことがわかりました。マリファナの吸引と赤ちゃんの低体重に関連性がありそうだとわかったそうです。妊娠後期のマリファナは影響があるとわかっていましたが、早い段階での使用も影響が見られることが今回わかりました。
妊娠初期のマリファナ使用についての研究
妊娠中のマリファナ使用と新生児への影響の関連に関する研究は増えていますが、ミシガン大学の研究の研究は、どの時点での使用かに注目しておこなわれました。
ミシガンの病院で診察を受けた母親と新生児で、母親が妊娠中にマリファナを使用したと申告、もしくは検査で陽性になった人たち270組が対象に調査。妊娠中にマリファナを使用しなかった母親たちと比較をしました。
これまでにも妊娠中のマリファナの使用は新生児の低体重と関連性があるとは思われてきましたが、今回の研究チームは妊娠初期の3ヶ月の使用も影響があるとわかったそうです。また、妊娠中期・後期ともに使用を続けた場合も平均よりも小さな新生児になることがわかりました。詳しい研究結果はFrontiers in Pediatricsに掲載されています。
低い体重で生まれるリスク
「妊娠初期でのマリファナの使用でも新生児の体重が平均150g低くなることがわかりました。また続けて中期・後期にも吸った場合、頭周りもかなり小さくなることがわかりました」と研究の著者であるミシガン大学Beth Bailey教授は話しています。
また、新生児の大きさは成長過程に大きな役割があり、低い体重で生まれると心臓血管の病気、糖尿病など色々なリスクが高まると考えられるとBailey教授は言います。
今回の調査は270組だけなので、もちろんこれがすべてというわけではありません。また患者さんからの申告によるものなので、週に何回吸っていたかなど頻度や回数などの詳細なデータを使っていないことも加味しなくてはいけません。そして研究者チームは、マリファナの何が低体重の理由なのかをこれから判明させていくそうです。
アメリカでマリファナは娯楽用になっているところが多いですが、妊活中の人、妊娠の可能性がある人、また妊娠中の人はマリファナの使用はやめておいた方がいいとお医者さんからアドバイスすべきだと論文では締めくくっています。