課金しても使いたい? X(旧Twitter)有料化はユーザーの偏りを起こしそう
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- Kevin Hurler – Gizmodo US
- [原文]
- ( そうこ )
お金も使っても払いたいかどうか。
「サービスを全面的に有料化するかも」…そうポロリとこぼしたイーロン・マスク氏の発言が、世界的にニュースになったのはつい先週のこと。
Twitter買収以降、Xに関する彼の一挙一動・改革は常に話題になっています。ですが、もし本当にサービスが有料化になれば、間違いなく過去最大の変化となります。
現時点では有料化の可能性も視野にある程度の話でしょうが、実現されることってあるのでしょうか。
お金を払って使いたいユーザー層
Xは基本利用は無料で、そのほかあれこれ付随するサービスは有料で受けられるという、よくあるタイプの無料有料ミックスサービス。一般にフリーミアムと呼ばれるビジネスモデルですね。
基本機能だけで十分楽しめている層からすると、マスク氏の全面有料化発言は戦々恐々。ただ、一方で好きなサービスにお金を払うことを厭わない人たちも少なからず存在します。
画像・動画系SNSのSnapchatは、有料サービスSnapchat+で順調に登録者数を伸ばしています。
無料では味わえない、限定機能を使える楽しさ
月額3.99ドルのSnapchat+がスタートしたのは去年の6月(一部の国で限定スタート)。Bloombergの報道によれば、利益増を目的にリリースされたこの作戦が、Snapchatのユーザーには大ハマりしているようです。
現在のSnapchat+登録者数は500万人。今年4月には300万人という発表があったので、短期間でどんどん伸ばしてきていることが伺えます。
Snapchat+では、お金を払うことでアプリ画面などのカスタマイズ、自分がポストしたストーリーズの観覧頻度をチェックするアカウントツールなど、一般には公開されていない実験的機能を早く使うことができます。
「お金を払ってもいい、払いたいというユーザーの姿をSnapchat+で見てきました」そう語るのは、Snapのプロダクト担当トップJack Brody氏。
「彼らは実験的で特別な機能を早く使えることを楽しいと思ってくれています。
そういう機能を増やせば増やすほど、その楽しさや可能性は本物になっていくと思います」
Snapchat+、目標ユーザー数まであと半分!
Snapchat+の目標登録者数は1000万人。今はまだ半分です。いえ、もう半分です。
というのも、登録者成長はSnapの予想よりもずいぶん早いそうなのです。スピーディな成長の理由の1つには、My AIというサービス内で使えるAI機能人気もありそう。
Xの有料利用者はマスクファンだけ?
もちろんSnapchatは全面有料化したわけではありません。あくまでも有料プランが予想以上にうまくいっているということ。
では、Xではどうでしょう? Xだって有料プランはすでにあります。有料プランの人気は、全面有料化を考える上で非常に有益な情報となりそうですが。
Xの有料プランでは投稿の編集ができたり、表示広告数が少なくなったりします(広告なしではない)。マスク氏の買収後、有料プランと公式バッジがわかりにくい問題が発生したのは記憶に新しいところ。有料プラン発表後は64万人近くが登録するも、半分以上はすぐに辞めてしまっている様子。
現在も有料プランを利用している人は、マスク氏のファン・熱狂的サポーターという印象があるような。今のXの有料ブルーマークは、まるでトランプ前大統領支持者のMAGAキャップのよう。
残念ながら、現在のXにおいて有料プランの機能が単純に楽しい・使えるという理由で入っている人は少ないのかもしれません。そこが有料プランで成功しているSnapchat+との大きな違いとなりそうです。
てことは、もし全面有料化したら…。すごい偏ったユーザーのプラットフォームになるんでしょうね、きっと。
このままでいいの? 「X」へブランド変更して2カ月…ユーザー数減少が止まらない
イーロン・マスクが買収して「X」にブランド変更してから2カ月経つが、日本・米国・英国などでユーザー数が激減していることが判明。
https://www.gizmodo.jp/2023/09/twitter-users-drastically-decreased.html