「エアロプレス」がおいしいコーヒーを1杯だけ淹れるならベストな選択肢
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- Daniel Varghese and Alex Arpaia – wirecutter
- [原文]
- ( Rina Fukazu )
コーヒー好きなら要チェック。
エスプレッソとはまたちょっと違う、濃厚で風味豊かなコーヒーを抽出できる「エアロプレス」を耳にしたことがありますか? たった2分で手軽においしいコーヒーを淹れられることから、コーヒー愛飲家を中心に注目されています。
今回は、エアロプレスとは一体どのようなものでどうやって使えるのか、Wirecutterがレビューしています。
おすすめのエアロプレスコーヒーメーカー:「エアロプレスコーヒー & エスプレッソメーカー」
軽量・コンパクト・シンプル。電気いらずでおいしい1杯がつくれる!
「エアロプレスコーヒー & エスプレッソメーカー」は、その見た目からちょっと難しそう……と感じる人もいるかもしれません。でも実際、コツを掴むのはとっても簡単。コーヒーの挽き豆とお湯を用意したら2分以内で簡単においしい1杯が作れます。
おすすめのエアロプレスコーヒーメーカー:「エアロプレス ゴー」
持ち運びに便利!アクセサリは使いやすく、ひとまとめに収納できるのもポイント。
もともと持ち運びに便利なエアロプレスですが、「エアロプレス ゴー」はさらにマドラー、スプーン、フィルターなどの付属アクセサリをまとめて簡単に持ち運びやすくしたアイテム。コンパクトな容器はコップとしても使えて、付属アクセサリはデザイン性が高く通常版よりも使いやすくなっています。ただし、通常版では10オンス(約300ml)なのに対し、こちらは8オンス(約240ml)と小さめの容量になっているので注意。
そもそもエアロプレスコーヒーとは?
エアロプレスコーヒーは時間をかけず簡単にコーヒーを淹れる方法を思案していたAlan Adlerによる発明品。エスプレッソメーカーのように圧力でコーヒーを抽出する装置を開発すべく、40回以上の試行錯誤を繰り返して1994年に完成したデザインが公開されました。
現在のシステムは、主に3つのパーツ(プランジャー、チャンバー、フィルターキャップ)から成ります。そのほかペーパーフィルター、マドラーなど(モデルにより異なる)付属アクセサリがあります。
一般的な使い方としては、まずキャップにペーパーフィルターを取り付けて、コップにチャンバーをセットします。コーヒーの挽き豆をチャンバーに入れ、お湯を注いだらプランジャーを入れて上に引きます(これで真空状態をつくるイメージ)。少し待ったら、プランジャーをシューっと音がするまでゆっくり押し込みます。
エアロプレスはコーヒー愛飲家を中心に、おいしいコーヒーを手軽に淹れる方法として親しまれています。コーヒー豆が挽いてありお湯が沸いている状態であれば、2分もかからないうちに4オンス(約120ml)の濃厚なコーヒーが出来上がります。お好みでアメリカンコーヒーのようにお湯で薄めて飲むこともできます。
エアロプレスコーヒーがおすすめできる5つの理由
今回、Wirecutterでは2名のエアロプレス専門家に取材を敢行。2008年、ノルウェー・オスロのカフェでエアロプレスの世界チャンピオンを決めるコンテストを開催したコーヒー焙煎のプロTim Wendelboe氏、その歴代チャンピオンPaulina Miczka氏(3,000名ものバリスタのなかから独自のレシピや淹れ方で10代目王者に君臨)にエアロプレスの良いところを聞いてみたところ、5つのポイントが見えてきました。
・使い方がわかりやすい
YouTubeなどにチュートリアル動画がたくさんあるので、初心者でも簡単に使える。
・手軽に、おいしいコーヒーが作れる
エアロプレスで淹れるコーヒーは濃厚で風味豊か。
・お手入れが簡単
使用後はフィルターキャップを取り除いて、使用済み挽き豆をそのままゴミ箱へ押し出します。あとは洗って乾かすのみ(食洗機対応)。フレンチプレスなどのシステムと比べるとずっと簡単です。
・どこにいてもコーヒーが作れる
持ち運び用としてリリースされた「エアロプレス ゴー」だけでなく、通常の「エアロプレスコーヒー & エスプレッソメーカー」もあらゆる場所で使いやすく、専門家はケニアなど豆の買い付け先にも持っていくとか。プラスチック製なので割れる心配なし。ファスナー付きトラベルポーチもありますが、そのままでもコンパクトなふたつきのカップ本体に付属アクセサリーが収まるようになっています。
・極めるともっと楽しい
エアロプレスの基本を抑えたら、お湯の温度や豆の種類や待ち時間を変えてみたり、難易度の高いレシピに挑戦したりといった楽しみ方もあります。「作ってみたものがあまりおいしくなかったら、思い切ってやり直すべし。おいしくないコーヒーで済ませるほど人生は長くないですから」と、Miczka氏は言います。
エアロプレスコーヒーとその他マシンの比較
エアロプレスで作るコーヒーが手軽なことには変わりませんが、ネスプレッソのようなマシンのほうが時短であることもたしかです。また、本格的なドリップ式のコーヒーやエスプレッソマシンと比べて、同じように風味豊かだとは言い切れません。
その一方で、エアロプレスはちょっとの時間と労力でカプセルコーヒーよりも味わい深いコーヒーを淹れることができるほか、プラスチックやアルミニウムのゴミを削減できるという一面もあります。また、ほかの本格的なテクニックと比べると簡単にマスターできるのもポイントです。
エアロプレスは1杯のコーヒーを作るのに最適なので、もし日常的に何人分かの量を作る必要がある場合には、フレンチプレスやドリップコーヒーマシンがあると便利かもしれません。
「エアロプレス ゴー」についてもっと詳しく
持ち運びに便利な「エアロプレス ゴー」は(以下のGIF画像のように)コップとしても使える容器にすべての付属アクセサリが収まるのがポイント。
コップは持ちやすく、その他アクセサリも通常版と比べてさらに使いやすく改良されているのがわかります。マドラーはよりスリムになったほか、収納用に折りたたみ可能。スプーンは(量は変わらず)細長くなりコーヒーをこぼさず入れるのに扱いやすくなっています。
一方、注意すべき点としては、通常版では10オンス(約300ml)なのに対し、こちらは8オンス(約240ml)と小さめの容量になっていることがあげられます。4オンス(約120ml)のコーヒーを作ってお湯で薄めることはできますが、そのほかのレシピに沿って何か作りたいときは、量を調整する必要があるかもしれません。そういった状況はなるべく避けたいという場合には、通常版の「エアロプレスコーヒー & エスプレッソメーカー」がおすすめ。主に自宅や勤務先でコーヒーを淹れたい場合に最適で、持ち運びに便利な「Go Travel」版に付属のアクセサリをすべて使いそうにないという場合にも通常版のほうが向いているかもしれません。
エアロプレスの使い方
エアロプレスを使用してコーヒーを淹れる方法は、標準的な方法(フィルターを下にして直接コップに入れる)と、インバート式(プランジャー上にエアロプレスを立てて逆さまにした状態でつくる)の主に2つあります。後者は、抽出時間などをより細かく調整できることから、エアロプレスコーヒー愛飲家たちのあいだで人気のやり方です。
ここで、Wirecutterがおすすめする標準的な方法を(Stumptownより)紹介。17gのコーヒー豆(細〜中挽き)を用意し、沸騰直後のお湯でチャンバー、キャップ、フィルターなどコーヒーが触れる表面全体を湯通しします。キャップにフィルターを取り付けたら、チャンバーの底にセット。チャンバーを好きなコップにのせて、コーヒーの挽き豆をチャンバーに入れます。お湯を少し加えたら、タイマースタート。くるくる回しながら「4」の目盛り(220g)までお湯を注ぎます。攪拌させたら、プランジャーをセットし、少し上に持ち上げることで真空状態をつくります。タイマーで1分15秒経過したら、プランジャーを外し、もう一度攪拌。またプランジャーをはめて、シューっと音がするまでゆっくり押し込みます。これで、8オンス(約240ml)程度のコーヒーができます。濃いように感じたら、お好みでお湯を加えてみてください。
インバート式では同じ量の挽き豆、お湯(温度も同じ)を使用します。あらかじめフィルター、チャンバーを湯通しし、チャンバーにプランジャーを入れて逆さまにします。挽き豆をチャンバーに入れて、それが浸るくらいのお湯を加えます。20秒ほど待ってから残りのお湯を注ぎ入れて攪拌させ、1分待ちます。上部にフィルター、キャップ、カップをセットし、全体をひっくり返したら(標準的な方法と同様)シューっと音がするまでゆっくり押し込みます。
エアロプレス用アクセサリおすすめ
エアロプレスの人気上昇に伴い、エスプレッソメーカーやコールドブリューワーなど関連アクセサリが販売されています。ここでは、Wirecutterがテストしたなかで良かったものを厳選して紹介します。
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エアロプレス用アクセサリ:加圧式バルブ「Fellow Prismo」
エスプレッソのような風味豊かで強めのコーヒーを作るにはこれ。ちょっぴり手間はかかりますが、使い方は簡単。コーヒー好きなら楽しめるアイテム!
「Fellow Prismo」は、エスプレッソのようなコーヒーを淹れることのできるエアロプレス用アクセサリ。ペーパーフィルターや穴の開いたキャップ部分の代わりに、金属フィルター、加圧式バルブを使用。これにより、お湯で通した際にエスプレッソマシンのような圧を挽き豆に加えることができます。いかにもエスプレッソ! という感じではありませんが、ゆるいクレマのようなフォームとともに風味豊かで強めのコーヒーが出来上がります。
コーヒーの挽き豆やお湯の量、時間を計測する必要があるという意味ではちょっぴり手間がかかりますが、使い方は簡単。プロいわく、コーヒー豆は超細挽きがおすすめとのことですが、細挽きでもおいしい1杯が仕上がりました。価格は、エアロプレス本体と同じくらいになりますが、エスプレッソマシンがない家庭などでは重宝するかもしれません。
その他エアロプレス用アクセサリー
エアロプレスを使ってコールドブリューが作れるアクセサリ「PuckPuck」も試してみましたが、あまり口当たりがスムーズではなかったのが難点で、セットすると背が高くなり、専用アプリを使っても流量調整するのが難しいのも気になりました。また、2時間の水出しで400mlとできる量も少なかったです。自宅でコールドブリューを作るには、エアロプレスではないですが「OXO Good Grips Cold Brew Coffee Maker」のほうがおすすめできます。
そのほか、エアロプレスの定番アクセサリとしてはペーパーフィルターの代わりになる金属フィルターがあります。Amazonなどでさまざまなものが販売されていますが、Wirecutter調査ではいまのところ、ペーパーフィルターのほうが沈殿物が少なく、口当たりまろやかなコーヒーができると考えています。
©2021 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.
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