【Amazonプライムデー】4K? 液晶? 有機EL? プライムデーで安くなるテレビどうやって選べばいいの?
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- ヤマダユウス型
画質、価格、独自機能…。決め手はなに?
もういくつ寝ると、みんな大好きAmazonプライムデー。我がショッピングカートに潜む13個のアイテムたちも、安くなるのを今か今かと待ちわびていますとも。まぁ定価でもそれはそれで買うんですけど!
いろいろお買い得になるプライムデーですが、その目玉のひとつがテレビ。「55インチでこの値段? 有機ELでこの値段!?」と、毎回びっくりするくらいお買い得になってるんです。なってるんですけど…。
テレビって、め〜っちゃ買いにくくない?
副編集長の金本も、そろそろテレビの買い換えを検討している悩める子羊の一人。そこで今回、すでに4Kテレビに乗り換え済みの4人の人間が、テレビチョイスに悩む我らが副編集長を導いてやろうじゃないかと立ち上がったのです。
今持ってるテレビは以下の通り。
編集部 茂木:TCL 55C815(55型4K液晶)
編集部 西谷:LG OLED55C9PJA(55型4K有機EL)+ソニー BRAVIA KJ-55X9500H(55型4K液晶)
ライター ヤマダ:ソニー BRAVIA KJ-55X9500G(55型4K液晶)
ライター 小暮:東芝 REGZA 43C340X(43V型4K液晶)
編集部 金本:悩める聞き役
4K地上波はまだでもテレビは4Kがいい
金本:まず、皆さんのテレビの用途や買い替えた理由を教えて下さい!
茂木:僕は前に使っていたのがもう10年くらい前の32型だったんで、そこからTCLの55型4K液晶を買いました。6万円台だったかな。用途は地上波を見たりBlu-rayプレイヤーを繋いで映画を見たり、あとAndroid TV内蔵なのでNetflixやアマゾンPrime VideoなんかのVODサービスも見てます。
金本:10年分だとかなりのバージョンアップですね。4Kの恩恵ってあります? 地上波の番組ってまだ4Kじゃないですよね?
茂木:そうですね。BSやCSは4K実用放送に対応してますけど、地上波は2Kです。でも、以前よりも明らかに画質は良くなっているので、番組が4Kじゃないからといって物足りなさは感じないですね。
西谷:茂木さんのモデルってサウンドバーも内蔵されてその値段ですもんね。やっすいな〜。
茂木:音も良いですし、僕は完全にコスパで選びましたね。
金本:ヤマダさんはどうですか?
ヤマダ:僕はソニーのブラビア55型4K液晶。2019年モデルを2019年の夏頃に買ったので、当時はほぼ最先端ですね。価格はヨドバシで色々コミコミで20万前後だった記憶が。
金本:出た!ブラビア! 用途はやっぱり地上波?
ヤマダ:いえ、うちは地上波はまったく見ないですね。主にPS4やNintendo Switchなんかのゲームと、YouTube、ネトフリ、アマプラ視聴用です。Android TV内蔵なのがめちゃありがたくって、各種ストリーミングサービスが使いやすいったらない。
金本:買い替えの理由は以前のテレビが古かったから?
ヤマダ:そうですね。以前は32型くらいのテレビだったと思うんですけど…最近のゲームって大きいテレビありきかよってくらいフォントサイズ小さくないですか?
小暮:確かに(笑)。
ヤマダ:なので、もう近々買おうとは思ってまして。同じ55インチのブラビアで液晶とOLED(有機EL)モデルを比較して、画質や価格を鑑みて液晶を選びました。
金本:へー、有機ELじゃなくて液晶を選んだんですね。ちょっとそこも後ほど皆さんに伺いたいなと思いつつ、小暮さんのテレビのことを教えて下さい。
小暮:うちは12、3年くらい前の実家のテレビが、たまに映らない時があるからこれはもうダメかもわからんねってことで買い替えたかな。
西谷:テレビで「たまに」映らないって昭和感ありますね。
小暮:最初はTCLとかハイセンスとか、コスパで探してて。でも「あと1万円出したら東芝とか届くよ?」って選択肢を両親に出したら、じゃあ東芝でってことでレグザの43型になった。
金本:43型でも4Kってあるんですね。メインの試聴コンテンツは?
小暮:地上波とBSですね。4Kの理由は今後のことを考えてっていうのもあるけど、むしろ今の時代にフルHD買うのって負けた気がしない?
ヤマダ:わかる。
西谷:なんなら8Kもある時代ですしね。
小暮:そう考えると、今選ぶなら4Kしかないかなーって。
金本:では最後、西谷さんは…確か波乱万丈なテレビ選びらしいですね?
西谷:ぜひご清聴いただければと。まず、買い替え対象は実家のリビングのテレビで、両親の目も悪くなってきたので今使ってるテレビよりも大型なものが欲しいという要望がありました。僕としても何か両親にプレゼントしたいなって思って。
一同:親思い!
西谷:で、LGの4K有機EL55インチモデルを買ったんです。これには裏の思惑として、「数年後に両親が使わなくなったら僕のサブモニターとして引き取れるかも」っていう考えもありました。
一同:親思い…?
西谷:ただ、いざ使ってもらう日光の入るリビングだとディスプレイの明度が足りず、日中はかなり見づらいと両親から言われて…。なのでそのLGは早々に自分が引き取って、ソニーの55型4K液晶を買い直しました。
金本:あら、有機ELから液晶にいったんですね。
有機ELじゃなくて液晶というチョイスはアリ
金本:このタイミングで皆さんにお伺いしたいんですけど、どうして技術的に新しい有機ELじゃなくて液晶を選んだんですか?
西谷:僕の場合は、有機ELは色がキツい&画面が少し暗いっていうのが理由です。有機ELは暗めの部屋でないと真価を発揮できないみたいで。
金本:コントラスト比とかは有機ELの方が高いのでは?
西谷:それが逆に疲れるんですよ、僕の感覚だと。輝度差があると目に負担がかかるので、HDRな表示は確かにキレイに見えるけど、毎日視聴する分にはそこまでしなくても良いかなって。
ヤマダ:まったく同じ理由で、僕も液晶と有機ELで最後まで悩みました。映画はシャドウ部分のディテールに強い有機ELが有利だけど、どちらかというとゲームやYouTube用途が主なこと、リビングが明るい環境なこと、何より有機ELのビビッドな色味は目への負担になると思って、液晶に軍配が上がりました。
金本:目への健康も考えての判断なんですね。
ヤマダ:毎日見るものですからねー。この高彩度な刺激に目が慣れてしまったら、微細な色の変化に気づきにくくなるのでは…っていう、濃い味を毎日食べるのは良くない的な感覚もさもありなん。
小暮:僕も、有機ELの明るさや発色、応答速度の速さは良くわかってるつもりなんだけど、僕はかなり初期の頃の、プラズマテレビのトラウマがあって…。
金本:あー、画面の焼付け(同じ映像を表示し続けると、映像を切り替えても前の映像がディスプレイに残る現象)ですか。
小暮:そう、当時それでかなり泣いたんだよね。そのリスクを思うと両親には勧めづらいし、やっぱりここは慣れ親しんだ液晶っていうテクノロジーを選んでおくかって感じ。
金本:いまの有機ELは焼付きにくいそうですが、液晶の歴史は長いですからね。茂木さんはいかがですか?
茂木:僕はそこまで有機ELと液晶の差は深く考えてなかったですね。実際に店頭で見て選んだんですけど、画質には満足してます。
西谷:茂木さんのテレビってQLED(量子ドット。発色がきれいな次世代液晶技術)ですよね。そのへんどう見えるんですか?
茂木:他のTCLのモデルと比べた限りではキレイで見やすいと思ったんですけど、他メーカーとの比較はそんなにできてないので、なんとも言えないです。店頭には近くにハイセンスもあったんですけど、対応してくれた店員さんはやたらTCL推しでしたね。
金本:皆さんの意見を振り返ると、短時間的にキレイと思うのは有機ELだけど、日常的に試聴するなら液晶で良いって判断なんですね。ちょっと意外でした。
西谷:僕としては液晶「で」良いではなく、液晶「が」良い、でしたね。積極的に選びたいレベルです。
ヤマダ:僕も、妥協ではなくあえて液晶を選びたいですね。価格的にもまだ高いし、あの彩度は目にしんどいと思うんだよなぁ…。
メーカーごとの独自機能も購入の決め手
金本:4Kは今や当たり前、有機ELと液晶は好みがあれどまだ液晶が安パイ、というのはわかりました。他に、自分がそのテレビを積極的に選んだ理由や機能などはありますか?
西谷:ソニーを選んだ理由はいくつかあって、まず番組表が見やすい、UIがダークモードなのも良い。あと、HDMIの独自通信が便利で、これはソニー以外でも各メーカーそれぞれあるんですけど、テレビとBlu-rayレコーダーなどを同一メーカーで揃えると、連携できて使いやすいんです。
金本:リモコンに独自のボタンがあったり、同時起動してくれたり?
西谷:ですです。で、そこの連携が一番良かったのがソニーというのもあるし、もともと実家のテレビ周りの機器がソニーで揃っていたというのもあります。
ヤマダ:同じくブラビアユーザーですが、僕の場合はAirPlay 2に対応してたのが大きいです。確か当時はブラビアしかAirPlay対応してなかったはず。
金本:どんな風に使ってるんですか?
ヤマダ:スマホやタブレット、MacBookの画面共有に使ってます。同居人とデザインモノや漫画の打ち合わせをするときに、参考画像や資料などをMacBookから55インチのブラビアにキャストして見れるのが、すんごい便利なんですよ。
小暮:クリエイティブな使い方だ!
金本:FireTVStickやChomrCastを使えば似たようなことはできるけど、何のデバイスもなくさらっと接続できるのは確かに便利ですね。
ヤマダ:ガチャ画面も共有デキマスヨ。
金本:それは…まぁ、楽しんでください(笑)。
小暮:僕的には、そうした外部メディア機能は後付のほうが融通が利くと思うんだよね。最近のテレビだとNetflixやYouTubeなんかのボタンあるけど、あれ系のアプリってアップデートしないといけないじゃん?
ヤマダ:まさにFireTVStickやChomrCastの活用ですね。
小暮:そうそう。なので、テレビに求めるのはシンプルさです。欲しい機能は自分で足せば良いし、使いやすくて見やすいモニターとしてしっかり動作してくれればOK。…だけど、僕の個人用として欲しいテレビは何かって聞かれたら、実はソニーなんだよね(笑)。
茂木:ソニー派、多くないですか?
小暮:倍速駆動がなめらか、描画エンジンもキレイ、番組表やホーム画面なんかのUIも使いやすそうなどなど、オールインワンで全部できちゃうからね! ただ、今回両親のために買ったテレビは東芝です。前使ってたテレビも東芝で、同じUIって安心できるから。
金本:メーカーが変わると操作方法を新しく覚え直すのは手間ですもんね。
西谷:個人的にはブラビアのフレーム補間機能がヤバいです。ぬるっぬるに気持ちよく動いて、アニメ見てるときは全然違いますね。
ヤマダ:僕はフレーム補間はノーセンキュー派です。トム・クルーズも言ってたように、フレーム補間は制作側の意図する表現とは違った体験になるので、僕は使ってません。映画は24フレームありきの間や情報量コントロールで構成されているのであって、なんでも60fpsにするのは以下うんたら。
小暮:などと申しており。
西谷:僕もはじめはそっちの考えだったんですけど、一度慣れてしまったらもう戻れないんですよ…。
金本:同じブラビア派でも、フレーム補間の捉え方は違う、と。ふーむ、興味深いです。
サウンド環境、どうしてる?
金本:少し前からのトレンドとして、テレビ体験を高めるためにサウンドバーも注目されていますよね。実際、音が良くなると体験レベルも上がると思うんですけど、そのへんサウンドバー内蔵のテレビを買った茂木さん的にはどうです?
茂木:良い音ですよ。実は前に使ってたサウンドバーがあったんですけど、今のテレビに繋ぐと音ズレしちゃうんですよね。設定で修正することはできるんですけど、相性が良くなかったので、併設のサウンドバーで鳴らしてます。
小暮:うちはテレビ新調のタイミングでサウンドバーを買ったんだけど、一歳児のイタズラ的に危ないんじゃないかってことで、取り外すことになりました。子供が引っ張ってテレビ台から落とすリスクを避けられなかったので、まぁこればっかりはねー。
金本:致し方ない理由ですね。西谷さんの音響環境は?
西谷:ウーファーやスピーカーがいくつか余ってたので、それを活かすためにARC接続(HDMIケーブル1本でアンプとテレビを繋げる規格)できるソニーの2.1ch対スピーカーを買いました。新しく買ったスピーカーと元々あったウーファーを使って、2.1chのサウンド環境を作ってます。
ヤマダ:我が家は元々あったサウンドバーが3.5mm端子接続しかないシンプルなものだったので、テレビ購入後しばらくしてからソニーのサウンドバーに新調しました。音質の違いはもちろん、ARC接続の便利さや、サウンドバー自体で設定できるモードの豊富さに驚きましたね。
西谷:期せずしてソニー案件かと思うほど、ソニー推しの流れが強まってきてますね(笑)。
結論:4Kは当然。有機ELか液晶かは…
小暮:色々と話したけど、金本さん的には液晶と有機ELについて、どんな印象なんです?
金本:ぶっちゃけ有機ELのテレビをじっくり見たことがなくて、イメージだけで「新しい技術だから良いものだろう」くらいに思ってました。とはいえ今使ってるPCモニターは有機ELなんですよね。で、見続けてしんどいと思ったことはないし、このモニターを200時間見て『サイバーパンク2077』もクリアした。
ヤマダ:さすがですな。
金本:だから、皆さんがおっしゃるほど目の疲れとか色彩に対するネガティブな気持ちはないんですよね。技術的にも優れてると納得してる。ただ、この画質がテレビに必要なのかと言われたら、わからない。皆さんのお話を聞く限りでは、テレビなら液晶でいいのかもなーって気持ちです。
西谷:地上波を見るのかどうかってところも重要ですね。よく見るなら番組表のUIは大切だしと僕は思います。逆にNetflixなどをよく見るならAndroid TV内蔵かどうかが重要かと。
ヤマダ:Android TV良いっすよ。
西谷:結局、ソニーはイメージング処理がトータルで上手いんだと思います。カメラや映像編集、プロダクションなどをまるっと手掛けているので、そこは強いですね。
茂木:小暮さんも「個人的に買うならブラビア」っておっしゃってましたね。
小暮:なんだなんだ? この座談会のオチは「ってわけでセールでブラビア買いましょうね」なのか!?
テレビって、個人の好みや家庭の事情、あるいは家電寿命的なやむを得ない状況など、十人十色なニーズで選ばれるんだなぁと改めてわかりましたね。総じて、4K解像度はもはや当たり前だけど、有機ELか液晶かは各々の判断といった印象。今回はたまたま液晶勢が集まりましたが、ところ変われば違ってくるはず。QLEDのような新技術も出てきてますしね。
まだ4Kでない、あるいは画面サイズが物足りないテレビを使い続けているなら、プライムデーのタイミングでテレビのセールを意識してみるのも一興。壊れるのを待つ前に、いざや4K!
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