パーキンソン病の人の作業を助ける「手が震えても画面が見やすい」iPadアプリ
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- Gizmodo US – Andrew Liszewski
- [原文]
- ( 中川真知子 )
すごく、すごくいいと思う。
テクノロジーは私たちの生活を豊かに、便利にしてくれますよね。しかし、実際のところは、誰もが同じように便利さを享受しているわけではありません。たとえば、iPadなんかは、手が震えてしまうパーキンソン病患者にとって必ずしも使いやすいものではないみたい。
そこで、手が震えてしまう人でもネットサーフィンができるように、「Staybl」とうアプリが開発されました。
手の震えを打ち消す
アプリを開発したのは、Havas New YorkとHavas Germany。ドイツのパーキンソン病協会とドイツとアメリカのパーキンソン病患者の協力を経て2年間研究しました。
「Staybl」は、ゲームやエクササイズのトラッキング、またスクリーンの自動回転などに使われている既存のセンサーを使って手の揺れを検知し、その振動を打ち消すようにスクリーン上のウェブブラウザーを逆方向に動かすのだとか。
また、スワイプやスライドのジェスチャーではなく、押しやすい大きめのボタンを用意したり、コントラストを高めたり、視覚障がいを持つ人でも読みやすいAtkinson Hyperlegibleのフォントにしたり、よりアクセス性を高くしています。
手の震えは初期にでやすい症状
パーキンソン病の症状はゆっくり進行するといわれていますが、症状のひとつである体の震えは比較的早い段階で出るそう。中でも手の震えは、生活の多くのことを難しくしてしまいます。
しかし、患者はなるべく自分で自分のことをした方が良いともいわれているので、大変ながらも振動を打ち消して安定させるスプーンを使って介助なしに食事したり、身の回りのことをしたりしています。
iPadをストレス減で使えるのはとても助かるのではないでしょうか。
「Staybl」はApp Storeで無料配布中。今はiPadOS 14.0以降対応ですが、今後は他のデバイスやプラットフォームでも使えるようにしたいそうです。
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