スケルトンスマホ「Phone (1) 」説明会で知ったNothingの高すぎる透明性
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- 武者良太
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透明性というか、ぶっちゃけ具合というか。
スケルトンなハウジングを用いて、ハードウェアの中身をかっこよく見せることを大事にしているNothing(ナッシング)。彼らの最新作であるスマートフォン「Phone (1) 」がついに発表されました。発売は8月19日、予約受付は8月10日から。まずいちばん気になるお値段からお伝えしましょう。
税込み6万9800円です。RAM8GB、ストレージ256GB。SoCはSnapdragon 778G Plusで、Theミドルレンジですが、思っていたより安い!
バッテリーは4500mAh、6.55インチOLEDディスプレイには指紋認証センサーが埋め込まれており、カメラは広角が1/1.56インチ・5000万画素のソニーIMX766、超広角が1/2.76インチ・5000万画素のサムスンJN1、インカメラに1/3.1インチ 1600万画素のソニーIMX471を使っています。Android 12搭載でOSアップデートは3年、セキュリティーパッチは4年。
そんなデータが明らかになっていった説明会の質疑応答時、防塵・防滴・防水性能に関してのトークで、アキス・イワンジェリディス氏から「公式のスペックリスト上は防塵防滴のIP53。実際には30分間水につけても大丈夫だったんだけどね」という話が飛び出てきました。
IP68機として出すにはコストがかかりすぎる
実際にはIP68準拠レベルの品質みたいなんですよPhone (1) は。でも防水対応のスマートフォンとして売り出すことはしなかった。その理由はコストです。IP68スマートフォンとするには部材の変更か認証コストか、1台につきプラス20ドル(約2,700円)がかかってしまうんですって。
「いまの生産台数では、このコスト増は正当化できないんだ」(アキス・イワンジェリディス氏)
また「Samsung製の最新Snapdragon(きっと5nmプロセスノードで作られた780G)よりも、TSMC製の方(778Gは6nmプロセスノード)が発熱が控えめかつ低消費電力」ということも暴露。続いてCEOカール・ペイ氏もぶっちゃけます。
「当初はね。日本で販売する予定はなかったんだ。でも完全ワイヤレスイヤホンのear (1)が、日本で予想以上に売れて、公式サイトのトラフィックも日本からのアクセスが世界5位。日本の人々に注目されているんだということを知って、日本のマーケットに参入したんだ」 (カール・ペイ氏)
「SNSなどのアプリをプリインストールしておくと、お金がもらえるんだよね。けど、それはNothingの理念に反するんだ」(カール・ペイ氏)
なんでしょう、商品だけじゃなくて彼ら自身も透明性ありまくりです。物事をはっきりくっきり言っちゃってます。
コレクションしたくなるスマホにしたい
内部のケーブルやパーツを見せつけるクリアパネルがPhone (1) のキーポイント。さらにLEDストラップをガンガンに光らせるGlyph Interface(グリフインターフェース)によって、Phone (1) は唯一無二の存在感を持つスマートフォンとなっています。
説明会中の言葉をかけ合わせていくと、「いつまでもコレクション品として持ち続けてもらえる機器を作りたい。新しいスマートフォンに買い替えてお役御免となった10年後でも、壁に飾ってほしい」というNothingの願いが見えてきました。既存のスマートフォンデザインは、メーカーの理念や思想が見えにくいものとなっていますが、Nothingはデッドスペースが多いというスマートフォンの構造を逆手にとり、構造を見せつけるデザインとしたんですね。
「様々な企業が、新しいアイディアをスマートフォンに投影していきました。中には失敗したものもあるけど、マーケットとしてはダイナミックだった。でも今は状況が変わりました。私たちのインダストリーに対して、消費者の方が無関心になっていってしまった。だからNothingは、今までのプロダクトデザインとは違ったアプローチをとることで、業界そのものを楽しく面白くできるんじゃないかという思いからはじまった会社なんですよ」(カール・ペイ氏)
いやあ、いいアイディアすぎます。応援する!
背面が美しいスマホ「Phone (1) 」に見る内なる美
Nothingから登場したスマートフォンPhone(1)のGlyph Interfaceやカメラの使い心地はどう?
https://www.gizmodo.jp/2022/07/phone-1-review.html
Source: Nothing