ネコ派とイヌ派、どっちがペットを大切にしてるのか?
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- Ed Cara – Gizmodo US
- [原文]
- ( 岩田リョウコ )
ネコ好きさんが怒っちゃう研究結果かも?
これは「ネコ vsイヌ」対決に油を注ぐ結果かもしれません。ヨーロッパ3カ国でペットオーナーを対象に行なわれた調査で、イヌを飼っている人はネコを飼っている人より、自分のペットを大切にしている傾向があることがわかりました。
ネコ好きさんからしたら憤慨してしまう結果かもしれませんが、ペットへの愛着は国によって大きく異なるため、ネコも時間と共にイヌと同じように愛されるようになる可能性は十分にあると研究チームは述べています。
研究を始めたキッカケは?
この研究は、デンマークのコペンハーゲン大学の獣医科学チームによって行なわれました。以前行なわれた「イヌを飼っている人は、ネコを飼っている人よりも病院によりお金を費やす傾向がある」という研究結果にインスパイアされて開始されたトピックなんだそう。
とはいうものの、最近ではその傾向は変わってきていて、SNSでも見受けられるようにネコ人気はかなりのもので、研究チームはネコに対する愛着がどう変化したかを知りたかったというのが、研究のきっかけだそうです。今回の研究は、2023年10月に『Frontiers in Veterinary Science』誌に掲載されています。
今回の著者の1人Peter Sandøe氏は、米Gizmodoのビデオ電話取材に答えてくれました。
「私の印象では、過去50年ほどでネコの地位は上がってきています。
ですから、もしネコが上昇傾向にあるのであれば、この先ネコがどこまで行くかということなんです。そしてネコはイヌに近づくことができるのかどうかですね」
Sandøe氏のチームは、ペットオーナーの代表的なサンプルを調査し始めました。デンマーク、オーストリア、イギリスの3カ国から集めたペットオーナーたちに質問することで、イヌやネコへの愛情に文化的要素が影響しているかを探るためです。調査対象者には、ペット保険に加入しているかどうかなど、ペットの医療に対するアプローチに関する質問もされています。
ペットのための治療費の差
この調査に参加したペットオーナーは全部で2,117人。イヌを飼っている人は844人、ネコを飼っている人は872人、そして両方を飼っている401人という内訳です。
全体的に、イヌについてはすべての項目において平均的にネコよりも高いスコアを出しています。このスコアの違いは、デンマークではオーストリア、イギリスよりも顕著だったそうです。
そこまで大きな差がなかったのはイギリスでした。イギリスでイヌを飼っている人の約34%は、ペットの命を救うために高額な医療費を支払う意思があると回答。一方、ネコの飼い主の場合は28%。
これくらいの差は、統計的に有意な差ではないそうです。一方、デンマークではイヌが41%、ネコが26%と大きな差が出ています。
この結果を見て研究チームは、もともとデンマークの人は他の国々よりも家庭でネコと接する機会が少ないからだと仮説を立てています。
デンマークは他の2カ国より比較的遅く都市化が進んだ国なので、ネコが農場などにいるノラネコとして見られることがより多いかもしれないんだそうです。しかし、国によってペットケアのコストなど、他の要因も影響している可能性があります。
アジア文化ではネコが上位であるところも
現時点ではイヌの方が私たちの心をギュッと掴んでいるのかもしれませんが、ネコも将来的に同じくらい大切にされるペットになる可能性が十分にあります。
またアジアの国々では逆で、ネコが長い間文化的に尊いものとされてきていて、イヌは野良動物と見られる傾向もあります。研究チームは他の国の研究者と協力し、イヌとネコの人気についてさらに研究していきたいと話しています。
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